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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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6/9(月)『ドコカ遠クノ~』 本番5日前(第5回目通し)

6/9(月)10:00~22:00(通し19:55~) 天候:曇り時々雨

【稽古前の身体状況】
●背面部に張り(特に腰)
●下半身が重い
●少々の頭痛

【本日のテーマ】
◆準備は徹底し、舞台では手放す

【本日の稽古レポート】
昨日はほぼ1日仕込みやら作業やらでほとんど稽古は行えなかった。
という訳で、1日のブランクがあっての今日の稽古。
しかも、2場の構成を昨日また練り直した上での稽古だった。

結果的に、前回の稽古時よりもさらにすっきりしたものとなったように感じる。
いや、すっきりというよりも、お客さんに親切になったと言うべきか。

ただし若干、作中での自分の役の気持ちの繋がりが難しくはなってしまったのだが、何故か今日の通しではこれまでで1番ストレートに自分の感情を発する事ができた。
これは役としての呼吸が自分の身体に馴染んできたための現象なのか、それとも構成の変更の影響なのかは今日の稽古の時点では判断できなかった。もしかすると、両方の要因が重なった結果なのかもしれないし、はたまた全く違った要因によって生み出された事なのかもしれない。
しかしいずれの点が原因となるにせよ、これまでにない感覚を今日の通し時には体験した訳だ。
この経験をしっかりストックとして役の引き出しの中にしまっておこうと思う。

上の話ともリンクするのだが、今日の通しでは「発する」という点ではいつも以上の事が行えたと思う。
また、普段に比べて意識のフォーカスがだいぶ狭くて、そのために雑念の入り込む隙が少なかったような気がする。

もちろんこの状態にも良し悪しがあって、発する事は抵抗なく行えたのだが、その分芝居が雑になっていたように感じる。
それは、ひとつ間違えれば押し一辺倒の芝居になってしまう危険性がある。

解放する事はとても重要な事ではあるが、解放している状態に安住してしまえば、それは解放とは全く似て非なるものとなってしまう。
「己を晒す怖さ」のようなものを常に心に持ちつつ、そこを乗り越えた時にこそ本当の意味での解放が生まれるのだと思う。

今日の通しでの収穫をヒントに、明日もどんどん自分を晒し、恥をかいてみようか。
だいたい、多少の冒険をしても軸がぶれないだけの下地は築けているのだし、心から信じられる仲間も揃っているのだから、もっともっとわがままになっていっていいはずだ。

明日も一瞬一瞬を大切にしながら、作品にぶつかってゆこう。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:ベストの状態で稽古に挑むための準備
◆テーマ:わがままになる


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-06-10 01:52 | 稽古場日記