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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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10/20(火)『コドモもももも、森んなか』稽古22日目

10/20(火)14:00~22:00 @青少年学習センター・和室

【外界への印象】
《天候》
●晴れ
・すっきり乾いた暖かさ
・日差しは柔らかい
《空間》
●和室
・下の階の太鼓の音が聞こえてきていたが、不思議と心地好かった
・外の乾燥具合いに反して蒸し暑い

【身体状況】
・粘膜部分がやや荒れている
・四肢の付け根部分が縮こまっていて、意識の流れがそこで止まってしまうような感覚
・声の響きの位置が落ちている
・自分以外の時間の方が、自分の中で感じている時間よりも早いような気がする

【今日のテーマ】
◆揺らぎを大切に

【レポート】
今日は3場を中心に稽古を行っていった。
自分の出番の場である。

今日の稽古では前回に比べれば台詞も段取りも把握した上で行えている以上、もっと目の前の存在にしっかりと向き合ってゆくことに集中してみるよう心掛けて稽古に臨んだ。
要は、何度も同じシーンを繰り返し稽古をしていると、先の状況を予測できるようになってきてしまい、無意識のうちに芝居を逆算して今を薄めてしまう(言い換えてみれば新鮮さを失ってしまう)危険性が生まれてくるので、「今の状況の何に引っ掛かって次の行動への動機が生まれるのか」という基本的なポイントだけは絶対に外さないように強く意識付けしてみたという訳だ。

まあ、こんなことは基本中の基本なのだが、今回の自分の役の性質を考えると、そこを外してしまった途端、一気にネタになって役が死んでしまうため、万が一にも外す訳にはいかないのだ。

役が死んでしまうことは、当然自分一人の問題ではなく作品全体に影響を及ぼす。
台詞が滑稽であるからといって、キャラクターが個性的だからといって、作品を見ずに個人的なウケ狙いに走り、己の役を殺してしまうようなことを平気で行える人に集団創作に関わる資格はないというのが自分の信念でもある。

だいたい、どんなにネタっぽいキャラクターや台詞であろうとも、それをそのままネタにしてしまうのなら別に役者でなくてもやれるような気がする。
役者の仕事は、一見ネタに見えてしまうような非現実的なやりとりに血を通わせて、今まさに観客の目の前で生まれてきたことであるかのように新鮮で生きたやりとりに仕立て上げることなのではないかと思うのだ。
しかもそこに再現性も伴わせ、何度同じやりとりを行ってみてもそのライブ感を保てるような存在でもなければならないと思う。


今日の稽古では、まだ台詞そのものに対する新鮮さも保てているので、その面白さも損なわれてはいないようである。
が、それも本番まで稽古を繰り返してゆくうちに馴れてきてしまうだろう。

だからこそ、その新鮮さを保つための工夫を、或いは、より強いモチベーションを持てるような仕掛けを自らに施してゆかねばならないのだと思う。

まあ、そこの仕掛けについては実は既に自分の中で色々と浮かんではいたりもする。

しかしその仕掛けについてはどちらにせよ稽古で実際に試してゆくことでもあるので、書くのはとりあえず後日また改めてということで。


次の自分の稽古参加は10/22(木)となります。

【次回稽古(10/22)に向けて】
◆宿題…こうへいの歴史を色々妄想してみる
◆テーマ…役に生活感を


横山 真
by yukinone_makoto | 2009-10-21 00:36 | 稽古場日記