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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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10/27(月)『ブルーとベリー~』 本番5日前

10/27(月)14:00~22:00 天候:曇り @青少年学習センター・和室

【外界への印象】
《気候》
・昼夜での気温差が激しい
《空間》
◆和室
・畳の凸凹がだいぶ激しくなっている
・居易い

【稽古前の身体状況】
●左の腰が刺すように痛い
●下半身が重い
●ほんの少しだけ頭が痛む

【本日のテーマ】
◆限界を定めない

【本日の稽古レポート】
本日の稽古前半は、まきの・けんいちのシーンを重点的に行った。
とにかく頭から返していって細かく修正を加えていったのだが、それによって2人の関係性が更に深まったのではないかと思う。
また、雰囲気でやるのとはまた違った意味合いでシーン毎の明暗がはっきりとしてきていて、観ている側にも親切になってきた。

しかし何より大きい変化は、2人に生活感が出てきた事だ。
たしかにここに住んでいるのだなという説得力は、今回のような日常を描いた芝居において最も重要になってくる要素である。
今日の稽古を経てみて、これまでの稽古ではそこの部分への意識が弱かったなという事に気付いたのだ。

たとえば椅子に座るだけでも、

自宅で昔からいつも使っている椅子
自宅だけど買ったばかりの椅子
馴染みの喫茶店の椅子
初めて入った喫茶店の椅子
駅のホームの椅子

それぞれで座る時の感覚や所作も全く違ってくるはず。
それに、ここで挙げた椅子と自分の距離感もほんのごく一部の例でしかない訳だ。
にも関わらず、何も考えずに「椅子」という大きな括りに納めてしまっては、生活感など絶対に出てくる事はないと思う。

芝居において、役者が距離を量らねばならないのは、何も人だけではない。
物や空間のように目に見えるものから、場の空気感や関係性のような目に見えないもの、はたまた戯曲や演出や作品とも具体的に距離を量り続けながら創作する事が、芝居における生活感を生み出すためには重要になってくるのだと思う。

今日の稽古でもこれだけの進歩があった訳で、まだまだ改善の余地はあるという事である。

今日の稽古で全体の構成は決まった。
そこに血を通わせるのは、自分達役者の仕事だ。
残りの期間を最大限に利用して、作品に魂を吹き込みたいと思う。

次回の稽古は10/28(火)です。


【次回稽古(10/28)へ向けて】
◆宿題:身体のケアの徹底
◆テーマ:信じる


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-10-28 00:58 | 稽古場日記