演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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ご報告が遅くなりましたが、マームとジプシー『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、 泡ニナル、風景』はお陰さまで無事に全日程を終了致しました。
ご来場頂いたお客様方、そして関わって頂いた全ての方へ心より御礼申し上げます。


今回の公演は、自分にとって今後の演劇人生に大きな影響を与えるであろう公演になったと言っても過言ではないくらいの公演となった。

これまでもマームの稽古は「創造」「破壊」「再構築」を繰り返す事によって創作が行なわれてきたのだが、今回はそのサイクルが尋常じゃないくらいに早く、その上、1サイクル毎の要求もこれまで以上のものが求められていたように感じる。

役者スタッフはおろか、作・演出の藤田君ですらも作品がどう転がってゆくのか分からない中で、皆が必死にあがきながら作品の感触を確かめていた。
まるで生き物のように常に変化し続ける作品をあえて御するような事はせず、一瞬たりとも集中を切らす事なくその変化をしっかりと見極めながら、その瞬間生まれ出てきたものを掴まえ紡いでゆく作業を繰り返してゆく、、、というまさに「創作」という言葉がぴったりの稽古場だった。
だからこそ、ああいった「生の舞台上」という場を用いなければ創り出し得ないような作品を生み出す事ができたのだと思う。

この経験は、自分にとって非常に大きな財産となったように感じる。
本当の意味での創作というものが何なのかを、今一度見つめ直すいい機会にもなった。

このような現場に携わる事が出来た幸運に、心より感謝したい。



個人的な話をすると、今回数名のお客さんから「他の役者陣と芝居の質が違う」という指摘を受けたのだが、たしかにそれは自覚していた事ではあるし、稽古初期の頃から意識していた事でもあった。
しかし、よくよく考えてみたのだが、そこに芝居を合わせにいくのは少し違うのではないのかという気がしてきた。

藤田君は、自分の芝居が他のマームの役者に比べて異質である事を承知の上で、今回を含めこれまでに行なったマームの公演全てに出演のオファーをかけてくれている。
ならば、自分はまず己の思うままに芝居に取り組む事が重要なのではないだろうかと思うのだ。
そこで自分を押し殺し、周りに迎合するような芝居をしてしまうのはそれは彼の期待に反する行為なのではないのか。もっと言うと、自分の勝手な判断で己の芝居のスタイルを曲げてしまうというのは、演出を信じていないという事ではないのか、、、

自分は、演出としての藤田君をこれ以上ないくらいに信頼しているし、彼も、役者としての横山真を信じていてくれている。

だったら、彼にその判断は委ねてみようか。

もしまた彼の演出を受ける機会があるならば、今度は他の誰に文句を言われようとも、彼の目を信じ、それによって生じた自分への評価は全て受け入れる覚悟を持って作品に挑むつもりだ。

俺にとって、彼はそれだけの価値のある人間なのだから。





さて、次の役者としての活動なのですが、まだ正式ではないものの9月に入るかもしれません。
また、雪の音としての活動も、いくつか企画は暖めておりまして、ひょっとすると年末~年始辺りに行なうかもしれません。

その際は当然当ブログでも告知致しますし、稽古場日記も更新してゆきますので、どうぞ今後とも雪の音及び横山真をよろしくお願い致します。


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-20 22:20 | 出演レポ
6/16(月)19:00~ 天候:晴れ
『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、 泡ニナル、風景』 千秋楽

泣いても笑っても、これで最後。
本当に長かったし、同時にあっという間でもあった。

昨日の反省を生かすため、小屋入りしてすぐに前半部分の見直し作業としての稽古を行なう。
皆疲労もピークどころかとっくに超えてしまっているのだろうが、それに負けないだけの強い想いを持って作品に臨もうという意思の感じられる稽古になり、自分自身も含めてやはりとても心強い座組だなという、いい意味での安心感を得られた。
その甲斐あってか、本番でも前半は乗っていけてたように感じる。

また、お客さんの集中具合も恐ろしいほどで、びしびしと舞台上へレスポンスが返ってきている様に思えた。
何か特別に直接的な反応をしているとかそういう訳ではないのだが、舞台上と観客席とで呼吸のキャッチボールのような事を、非常に濃い密度で行なわれているような感覚になったのだ。
その空間に存在する全てで舞台作品というものは創られているのだなと強く実感させられた。


ただし個人的には反省させられた点がいくつかあった、、、
前半の周りの勢いに乗っかろうという意思が強く出てしまう瞬間が何度かあって、芝居が作為的になってしまう事がたまにあったのだ。

自分の今回の役は受けの多い役で、特に前半はほぼ喋らずに、しかし舞台上には居続けている存在なのだが、その際の受けへの意識に、若干の前のめり感が生じていたように思う。
すごく抽象的で分かりにくい表現なのだが、心の体重移動がスムーズではなかった。
ひとつの反応を終えても意識の重心がその反応箇所に残ってしまっていて、その分だけ次の反応に対しての始動が遅れてしまっていたのだ。
「パッ」と反応するのではなくて、いちいち「よっこいしょ」と反応しているような感じだった。

それは「聞いてますよ」「反応していますよ」という説明でしかなくて、リアルタイムに起こった反応とは違うものだという事は以前の稽古場日記でも書いたのだが、要はそこへの意識の徹底が不足していたという事だ。
そこは心より猛省すべき点である。

しかし、後半の集中具合は悪くはなかったかと思う。
が、もう少しギリギリのところでの葛藤を見せられたのではないかとも思ってしまった。

もしかすると自分は欲張りなのかもしれない。
しかしやる以上はどこまでも突き詰めてゆきたいので、きっとこの姿勢は今後も変わらないと思う。


千秋楽も作品全体の出来自体は決して悪くはなかった。
特にラストの方の高まり方は、役者、スタッフ、観客と、皆で高まっていった結果だと言える。


舞台って、本当に素敵なんだなと、つくづく思えるよい回だった。


ありがとうございました!



横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-19 23:58 | 出演レポ
6/15(日)18:00~ 天候:晴れ
『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、 泡ニナル、風景』2日目ソワレ

今回は、マチネの反省を生かし各々が強い意思を持って作品へと挑めたのではないかと思う。

が、どうも1、2場がもうひとつ乗り切れない印象。
初日は結構最初から飛ばしていけていたのだが、今日は昼も夜も両方とも出足で躓き気味の始まり方をしていた。

その要因のひとつとしてお客さんの質もあるだろう。
初日のお客さんは本当に暖かい目で観てくれていて、かなり食い付いて観ていてくれていたようにも感じたので。
しかし今回のお客さんだってかなりの集中力で観ていてくれていた。
開演直前になんとなく「始まるかな」という空気になった途端に、一気に会場が静寂に包まれた事がそれを物語っていた。
そう考えてみると、必ずしも1、2場のもたつき感はお客さんばかりが原因ではないのではないかと思う。

やはり各々の役の引っ掛かるポイントがざっくりとしてきてしまっているのかもしれない。
具体的に言うと、ひとつの台詞全体の雰囲気だけで次の自分の行動を起こすきっかけを作り出したりしているのではないだろうか。
その台詞のどこの言葉に引っ掛かって行動を起こしているのかが不明瞭となっていては、当然次の行動へ向けてのモチベーションも不明瞭となってしまう。

本番前の稽古時に1場を外から観たのだが、その時に感じた事が舞台上の空気の変わり方が鮮やか過ぎているという点。
何か人間味を感じない変化の仕方で、スイッチを切り替えているように感じてしまった。

そこら辺も、引っ掛かりを雰囲気で受けているために生じてしまった現象なのかもしれないし、もしかするとそこから1、2場のもたつきに繋がっているのかもしれない。

ただ、今回の後半になってそれが解消されてきたので、またその感覚を取り戻してきつつあるのかもしれない。


ちなみに今回の自分は、後半部分に限って言えば、本番入ってからでは1番主観と客観のバランスが取れていたように思う。しかし前半は多少段取りを追ってしまっていたために、作為的な反応が目立っていたのであろう感じがした。
正直自分もスロースターターである事は否定できないのだが、それとこれとはまた別問題なのだし、なんとかして開演から終演までを全力で駆け切りたい。

そのためには、やはり入念にアップなり何なりで十分な準備をした上で本番に臨む事が大事になってくるのだろう。

もう早いもので残すところ楽日の1ステージのみ。
悔いの残らないような最高の舞台に仕上げ、是非とも有終の美を飾ろう。


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-16 01:13 | 出演レポ
6/15(日)14:00~ 天候:晴れ
『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、 泡ニナル、風景』2日目マチネ

今回、舞台の恐ろしさを身をもって味あわされてしまった、、、

ここまで違うものなのか、、、
そう思わされるくらいに、全く別の作品となってしまっていた。

自分なりに主な原因として考えられる事を挙げてみると、

●気持ちが守りに入って段取りを追う事のみにとらわれてしまった。
●お客さんの反応にいちいち怯んでしまった。
●皆芝居が自分一人でやっていた。
●序盤のつまづきを取り返そうとしてしまった。
●雰囲気で芝居をしてしまっていた。

といったところか。
たぶん、突っ込んで考えたらもっともっと出てくるだろうと思う。


調子が良い時にうまくやるのは誰にでもできる訳で、それは大した事ではない。
大事なのは、調子の悪い時にその調子の悪さとどう向き合ってゆくのかだと思う。

そういう意味では、自分達は意識が甘過ぎる。
作品が繊細だからというのは、お客さんには全くもってどうでもよい話で、そんなものは言い訳にしかならない。
はっきり言って、今回の質のへこみ方は繊細さではなく脆さの表れだ。
脆さと繊細さは決して混同してはならない。

もっと強い意思を持って本番に挑んでゆかねば、必ずや同じ事の繰り返しとなってしまうだろう。
藤田君も言っていたように、自分達は決して器用な人間ではないのだから、変にお客さんの反応を伺いながら器用に立ち回ろうとするのではなく、自分達の熱量でお客さんを作品へと巻き込んでゆくくらいの気概を持って残りの舞台に立ってゆこう。


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-16 00:30 | 出演レポ
6/14(土)18:00~ 天候:晴れ
『ドコカ遠クノ、ソレヨリ向コウ 或いは、 泡ニナル、風景』初日

いよいよマームの初日が開けた。

今回の作品は、本当にデリケートな性質を持っており、ひとつの小さな綻びが全体に関わる解れとなってしまうようだ。
今日は稽古で行ってきた事は最低限出せていたとは思うし、作品自体もある程度のレベルは越えていたとは思うのだが、まだまだ隙が大きすぎるように感じた。

おそらくその原因は、終演後に藤田君が言っていたように「台詞を持ちすぎている」という点なのではないのだろうかと思う。
少なくとも自分はその症状は表れており、全体的に自分の間でたっぷりと芝居してしまっていた。
それはつまり、相手関係なしで一人で芝居を行っている状態とも言える訳で、それでは決して今回の作品は成り立たない(まあ、これは今回に限らず当たり前の事なのだろうが)。

渡すべき言葉はもっと潔く相手に渡せばよいのだし、役を自分の想いだけで満たしてしまう必要は一切ないはずだ。
もっともっと、同じ舞台上にいる人達を信じ、循環させてゆこう。


また、今日の自分は何故か感覚が異常に開けていた。
意識がクリアになり過ぎていて、決して大袈裟な話ではなく客席一つひとつの仕草までもが見えたり聞こえたりしてしまう状態だったのだ。
一見、それはよい事のようにも思えるのだが、今日の自分はアンテナの感度が異常によかったため普段よりも入ってくる情報量も異常で、そこに身体の処理速度が追い付いてゆけず、本来ノイズとして処理しているはずのものまでもが自分の芝居に影響を及ぼしてしまった。

受け取るもの全てにきっちりと向き合おうとしすぎていたのは、初日という事に対する気負いのようなものも影響していたのだろう。
どんな事に対しても必ず適切な距離感があるはずなのだから、どのような状態であってもそこを落ち着いて見極められる心の強さと覚悟を持ちながら、また明日も本番に挑んでゆこうかと思う。


ちなみに、評判は、概ね好評だったとの事。
実は自分の大先輩だったりもする鐘下さんにも「よかった」と言われたらしい。
これは単純に嬉しい。

が、当然、それでも気を抜かず、最後まで全力で駆け抜けきる事だけを考えてゆくつもりだ。
まだまだ作品の延びしろは残されているのだから。


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-15 01:05 | 出演レポ
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GALA Obirin 2008
卒業生招聘公演 
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   マーム
     と
   ジプシー 
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   ドコカ遠クノ、
  ソレヨリ向コウ
    或いは、
  泡ニナル、風景


作・演出 藤田貴大

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2008年6月14日(土)
     …16日(月)
   PRUNUS HALL

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   出演者
  青柳いづみ
   池口舞
   伊野香織
   田代尚子
  成田亜佑美
   松原由佳
   召田実子
   横山真
   吉田彩乃
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   スタッフ
舞台監督 亀井佑子
   照明 明石伶子
   音響 花嶋弥生
宣伝美術 本橋若子
   制作 緑川史絵
       持田喜恵
       林香菜
照明アドバイザー
       吉成陽子
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    日時
14日(土)18時開演
15日(日)14時開演
       18時開演◆
16日(月)19時開演
*受付開始、開場ともに開演の30分前です。
*◆(15日18時)の回は終演後、じゃがいもハニー(藤田貴大と召田実子)による
スペシャルライブがあります。
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  チケット料金
  ご予約 1000円
  当日券 1200円
*日時指定、全席自由
*ARTS可
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    会場
  PRUNUS HALL
*JR横浜線 淵野辺
駅 北口より 徒歩1分
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  稽古場ブログ
 ★随時更新中★
http://ameblo.jp/mum-gypsy/
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ご来場心よりお待ちしております。

 マームとジプシー
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by yukinone_makoto | 2008-06-14 18:00 | 外部参加告知
6/12(木)10:00~22:00(場当たり13:00~ 舞台通し20:00~) 天候:晴れ

【稽古前の身体状況】
●股関節、腰周り、首周りが縮こまっている
●声帯が炎症気味


【本日のテーマ】
◆手放す

【本日の稽古レポート】
泣いても笑っても、明日で初日を迎える。
それまでの時間は、最後の一瞬まで作品に費やしたい。
いや、実際には、初日を開けても、作品のクオリティの向上は目指し続けていくつもりだ。

結局のところ、舞台作品というものはどこまでいっても完成途上のものであると思う。
ひとつのハードルを越えたら、その時点で次の越えるべきハードルへの挑戦が始まっている訳で、とにかく果てがない。
だからこそ、楽しいのだ。

さて、本日が最後の稽古となった訳だが、今日もまた役について、そして作品について繋がった事がいくつもあった。
しかし、夜の通しの時には、ほんの僅かな綻びのために作品が画竜点睛を欠く、という結果を生んでしまった。

考えてみれば、ここ2日の間にいくつもかシーンを大きく再構成し直したのだが、そうした後での通し自体今回が初めてであった。
当然、シーン毎に別個で行なってきた稽古の時とは感覚が違ってくるだろう。
それはおそらく、本当に細かくて微妙な違いなのかもしれないのだが、すでにこの作品はそういった点を詰めてゆくだけの段階に入っているように感じる。
今日の通しの状態は、そういった事情がもろに作品に反映されてしまった結果なのではないかと思う。

また、自分の事ではあるが、今日は通し時、些細な事でリズムを崩してしまい、その修正がきかないまま結局最後までいってしまった。
何故途中で立て直せなかったのかといえば、自らが犯したひとつのミスを「取り戻そう」としてしまった事に原因があった。

ミスというものは自覚した時点ですでに過去のものになっているはずだ。
にも関わらず、そこに心がとらわれてしまうという事は、「今まさに目の前で起こっている現象」に対する意識の放棄であり、それはつまり、ライブの否定でもある。
もっと、目の前で起こっている事に対しビビットに反応する意識を徹底してゆかねば、とてもではないが人様に見せられる作品にはなってゆかないと思う。


さあ、明日から本番。

これまで行なってきた稽古と、関わってきた素晴らしい仲間を信じて、全力で楽しんでゆこうか。

皆様と劇場にてお会いできる事を楽しみにしております。


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-14 01:44 | 稽古場日記
6/12(木)13:00~22:00(場当たり18:00~) 天候:雨のち曇り

【稽古前の身体状況】
●首・腰の張り
●意識がふわふわしていて、なんとなく散漫
●にも関わらず、身体は重い

【本日のテーマ】
◆役をもっと軽く

【本日の稽古レポート】
今日は、エキストラさんの出演シーンの場当たりを行った。

…なんだこれは…と素直に思った。
はっきり言って面白過ぎる。

ある程度の面白さは想定して藤田君もエキストラの起用に踏み切ったのだろうが、これほどまでとは思いもしなかったようで、彼のこの試みは今作における大ファインプレイではないかとさえ思えた。

作品全体が、日を重ねる毎に面白くなっている。
一日一日の稽古でここまで進化し続ける事のできる座組と、その循環を産み出している藤田君、、、役者としてマームに関われている事は本当に幸せな事だと実感している。


さて、自分の方はというと、ここにきてまた調子が狂ってきている。
どうも今一つ集中しきれない状態なのだ。

6/4以来毎日が全日稽古な訳で、当然疲労もピークに達しているだろう。
また、やるべき事も気にすべき事も増えてきて、稽古の時とは感覚が違って当たり前だ。

だからこそ、稽古の時以上の入念な準備が必要になってくるのだが、近頃それができなくなってきているように感じる。
たしかに小屋入り以後はスケジュールも詰まっており、時間もなかなかとれないのは仕方のない事なのだが、それは作品の出来不出来とは一切関わりのない事であるはず。

時間がないのならば作るしかない。
第一、しっかりと準備が行えた方が作品との向き合い方にも好影響を与えるはずだし、もしかするとそこからよいサイクルに突入できる可能性だって十分に考えられるはずだ。

目先の楽を追うのではなく、やるべき事をきっちりとやってゆく意識は絶対に忘れてはならないと思う。

あと、これまでの稽古で行ってきた事をもう少し信じてよいのではないかという気もする。
というのも、本番を意識するあまりに、少々段取りに縛られてしまっているような傾向が見られるからだ。

これまでの稽古を信じ、今縛られているものを、勇気を持って手放してみよう。
「状態だけを作って、舞台上にただ存在する」意識で明日は挑もうかと。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:引き続きこれまでのおさらい
◆テーマ:手放す


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-13 00:46 | 稽古場日記
6/11(水)13:00~22:00(場当たり18:00~) 天候:曇り

【稽古前の身体状況】
●背面部(特に首と肩周り)に強い張り
●感覚が変に開き過ぎていて、逆に注意力が散漫

【本日のテーマ】
◆その空間に身を置いているという自覚を持つ

【本日の稽古レポート】
長かった2場の試行錯誤の時間が、ようやく実を結びつつある。
見やすさと見せ方、その両者のバランスがほどよい形で繋がってきたのだ。

作中でもかなりの鍵を握る場であるために、これまでの場当たりのほとんどの時間を2場に費やして創ってきたのだが、それだけの価値のあるシーンに仕上がってきた。
ここがうまく転がっていければ作品全体がもっともっと上のレベルにまで高められるはずだ。
明日、それ以降のシーンに取り掛かるはずなので、ここで繋がったものにうまく乗っかりつつ場当たりに挑めるようにしてゆくつもりだ。


さて、自分個人の方はというと、これまでの稽古でどうしても繋がらなかった初登場の際のモチベーションの持ち方が今日の稽古の中で見えてきた。
が、まだまだ安定性には欠けるものの、それも自分の生理の流れの部分での消化不足が原因なので、そこら辺をうまく整理整頓さえできたならば解消できると思う。

また、昨日の日記で挙げた「空間への不馴れさ」についてだが、少ない空き時間を使いながら色々試してみた甲斐もあって、だいぶ馴染めてきた気がする。
まあ、とはいっても、空間をものにするというレベルには遠く及ばないのだが。

とりあえず今日場当たりに挑む上で、空間に関する発想の面で心掛けていた事は、

■空間に存在しているあらゆるものに対して疑問を持つ
■見えたものや触れてしまったものなど、受信したものをなかった事にはしない
■舞台装置を背景にしない

という3点。

基本的に稽古場では、バミリや仮の装置だけの仮の演技空間の中で、実際の舞台を想像しながら稽古をしてきたはず。
しかし、やはり仮は仮でしかないし、想像は想像でしかない。
それに、実際の劇場空間は稽古場とは比べ物にならないくらい様々なものに溢れている。

それなのに、稽古場と同じ感覚で舞台上に立つ事は不可能な事なのではないだろうか。
そこの違いをなかった事にして、稽古場で創ってきたものをそっくりそのまま劇場に持ってこようとするのは、ナンセンスとしか言えない。
もちろん、稽古は必要不可欠な行為である。
が、稽古というものはそんな表面的な形式を創り出すために行うものではない。
稽古は、どのような空間にも乗っけられるだけの「生きた作品」を創り出すために行うもののはずだ。

でなければ、折角の素晴らしい舞台美術も単なる背景になってしまうし、どんなに素敵な照明や音響も単なる効果でしかなくなってしまう。しまいにはお客さんですら、いてもいなくても同じ程度の存在となってしまう危険がある。
それはあまりにもスタッフさんやお客さんに対し礼を失している行為だ。

そういった考えから、自分が小屋入りしてから真っ先に行う作業のひとつが「空間の変化による不都合をまずは受け入れる」という事。
そしてその上で、その空間で他に様々な要素が加わろうとも揺らがず役としての呼吸ができるだけの準備を徹底的に行うのだ。

大変難しい事ではあるのだが、だからこそ楽しい。
本番までの間にもっともっと空間を自分のものとしてゆこう。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:これまで行ってきた事のおさらい
◆テーマ:役をもっと軽く


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-12 00:47 | 稽古場日記
6/10(火)13:00~22:00(場当たり18:20~) 天候:晴れ

【稽古前の身体状況】
●全身がだるい
●少々の頭痛

【本日のテーマ】
◆わがままになる

【本日の稽古レポート】
今日からいよいよ舞台上でも稽古を行えるようになった。

今回の舞台は、3方向からの囲み舞台となっており、座る席によって作品の印象が随分と違ってくるつくりになっている。
そのため稽古場では、どの方向にお客さんがいるのかを意識しながら稽古をしていた訳なのだが、見落としていた事があった。
それは、「高低差」。

試しに他の役者さんのシーンをいくつかの客席から観てみたのだが、当然の事ながら観る高さによってかなり印象が違っていた。
おそらくは、美術が変則的な形式だかという点も影響しているのだろうと思う。

まあ、残りの時間もまだある訳だし、しっかりと適応できるような心持ちで挑もうかと。

また、まだまだ空間自体が把握できていないため、感覚的にはまだお客さん気分で舞台上に立っているような気がする。
今日の、自分の芝居に集中しきれない状態はそんなところにも起因しているのかもしれない。
やはり本番までの間に、役者として空間のあらゆるものを可能な限り把握し、役としてそれらをひとつでも多く利用できる状態にしておきたいなと思う。

スケジュール的にはなかなかそのための時間が取れない状況ではあるものの、大変重要な要素なのだからなんとか工夫して時間をとってみよう。
マーム自体が「空間」というものを大事にしている以上、自分もそこへの意識を強く持って作品と対峙してゆくのは当たり前の事なのだから。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:空間の好き嫌いポイント探しと数えられるもの数え
◆テーマ:その空間に身を置いているという自覚を持つ


横山 真
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by yukinone_makoto | 2008-06-11 00:40 | 稽古場日記