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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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10/8(水)『ごほんごほんと絵本は鳴く』 初日ソワレ

10/8(水)19:00~ マームとジプシー 『ごほんごほんと絵本は鳴く』 初日ソワレ @こぐま

マチネ終了後、客出しを挟みほぼ休憩も取る事なくマチネでの反省点を修正にかかる。
その甲斐あってか、マチネよりもだいぶ落ち着いて芝居に臨めたのではないかと思う。

明らかに昼よりも周りが見えていた。
その証拠に、今回はどこのシーンがどうだったからどこがどうよくてどう悪かったのか、という反省点が具体的に浮かんでくるのだ。
が、その反動なのか、一つひとつの行動に対してのモチベーションが僅かにだが弱まっていたように感じた。
変に感情のコントロールができてしまい、激昂するようなシーンであっても冷静さが勝ちすぎていたためか、身体の方も高まりきれていなかった。
このバランスというものはとっても難しい事なのであろうとは思うのだが、あれでは何かこう、観ている側は理屈っぽく感じてしまうのではないかと思うのだ。

今回の作品では理屈ではなく、もっと言葉にはできない「余白」の部分を感じてもらいたい作品であるはずなのに、その意思に反する状態になってしまったというのは、猛省すべき点である。

しかし今回も終盤に巻き返していけたところに、これまでの稽古の積み重ねが見える。
ただ惜しむらくは、ラスト付近でどうもセンチメンタルな空気になってしまう事。
自分達は気持ちが盛り上がってくると、何故か役者一人ひとりが物語を背負ってしまい、雰囲気で芝居をやってしまう傾向が見られるようだ。

役としてただ存在する事。
おそらくは、これこそがばおばぶ公演までの一番の課題なのかもしれない。


もうひとつ、昼間に比べ空間にかなり馴染めてきた事は非常によい事ではあったのだが、若干空間に頼りすぎていたかもしれない。
気を抜いた時や手持ち無沙汰な時に、安易に触れたりして拠り所にしてしまっていたからだ。
頼るのではなく、利用するという発想で空間と向き合うようにしたい。
役があって、モチベーションがあって、そして空間があるのだから。


ばおばぶへ向けて色々と宿題ができたようだ。
それをこの2日間で修正してゆきたい。


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-10-09 19:41 | 出演レポ