演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

6/11(水)『ドコカ遠クノ~』 本番3日前

6/11(水)13:00~22:00(場当たり18:00~) 天候:曇り

【稽古前の身体状況】
●背面部(特に首と肩周り)に強い張り
●感覚が変に開き過ぎていて、逆に注意力が散漫

【本日のテーマ】
◆その空間に身を置いているという自覚を持つ

【本日の稽古レポート】
長かった2場の試行錯誤の時間が、ようやく実を結びつつある。
見やすさと見せ方、その両者のバランスがほどよい形で繋がってきたのだ。

作中でもかなりの鍵を握る場であるために、これまでの場当たりのほとんどの時間を2場に費やして創ってきたのだが、それだけの価値のあるシーンに仕上がってきた。
ここがうまく転がっていければ作品全体がもっともっと上のレベルにまで高められるはずだ。
明日、それ以降のシーンに取り掛かるはずなので、ここで繋がったものにうまく乗っかりつつ場当たりに挑めるようにしてゆくつもりだ。


さて、自分個人の方はというと、これまでの稽古でどうしても繋がらなかった初登場の際のモチベーションの持ち方が今日の稽古の中で見えてきた。
が、まだまだ安定性には欠けるものの、それも自分の生理の流れの部分での消化不足が原因なので、そこら辺をうまく整理整頓さえできたならば解消できると思う。

また、昨日の日記で挙げた「空間への不馴れさ」についてだが、少ない空き時間を使いながら色々試してみた甲斐もあって、だいぶ馴染めてきた気がする。
まあ、とはいっても、空間をものにするというレベルには遠く及ばないのだが。

とりあえず今日場当たりに挑む上で、空間に関する発想の面で心掛けていた事は、

■空間に存在しているあらゆるものに対して疑問を持つ
■見えたものや触れてしまったものなど、受信したものをなかった事にはしない
■舞台装置を背景にしない

という3点。

基本的に稽古場では、バミリや仮の装置だけの仮の演技空間の中で、実際の舞台を想像しながら稽古をしてきたはず。
しかし、やはり仮は仮でしかないし、想像は想像でしかない。
それに、実際の劇場空間は稽古場とは比べ物にならないくらい様々なものに溢れている。

それなのに、稽古場と同じ感覚で舞台上に立つ事は不可能な事なのではないだろうか。
そこの違いをなかった事にして、稽古場で創ってきたものをそっくりそのまま劇場に持ってこようとするのは、ナンセンスとしか言えない。
もちろん、稽古は必要不可欠な行為である。
が、稽古というものはそんな表面的な形式を創り出すために行うものではない。
稽古は、どのような空間にも乗っけられるだけの「生きた作品」を創り出すために行うもののはずだ。

でなければ、折角の素晴らしい舞台美術も単なる背景になってしまうし、どんなに素敵な照明や音響も単なる効果でしかなくなってしまう。しまいにはお客さんですら、いてもいなくても同じ程度の存在となってしまう危険がある。
それはあまりにもスタッフさんやお客さんに対し礼を失している行為だ。

そういった考えから、自分が小屋入りしてから真っ先に行う作業のひとつが「空間の変化による不都合をまずは受け入れる」という事。
そしてその上で、その空間で他に様々な要素が加わろうとも揺らがず役としての呼吸ができるだけの準備を徹底的に行うのだ。

大変難しい事ではあるのだが、だからこそ楽しい。
本番までの間にもっともっと空間を自分のものとしてゆこう。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:これまで行ってきた事のおさらい
◆テーマ:役をもっと軽く


横山 真
[PR]
by yukinone_makoto | 2008-06-12 00:47 | 稽古場日記