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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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4/20(日)『ドコカ遠クノ~』 稽古15日目

4/20(日)9:00~22:00  天候:くもり

【本日の身体状況】
●肩周辺がガチガチに固い
●視野が狭く、呼吸も詰まりがち
●注意力が散漫で、発想がネガティブ

【本日のテーマ】
◆稽古場で生まれたものを大切に

【本日の稽古レポート】
本日の身体の状態は非常に悪かった。
それは別に体調が悪いとかそういった事ではなく、身体の緊張によって引き起こされるネガティブな要素が多かったという事だ。
とはいえ朝からそれは自覚していたため、稽古に挑むための準備も普段に比べてより入念に行ったのだが如何せん元の状態が悪過ぎたため、稽古に挑む状態としてはあまりよろしい身体ではなかったと思う。

という訳で、今日はそこを踏まえた上での稽古であった。

台本もあがり、作品についても役についても全体像が見えてきたのだが、当然まだまだ決めねばならない事だらけ。
今回も前作『ほろほろ』同様、基本的には「同時多発的に行われるやりとり」を中心に据えている作品のため、各々の役者同士の中でのルール事が非常に多い。
しかもそのルールは、ひとつでもボタンを掛け違えると全てが破綻してしまうくらいデリケートなものなのだが、だからといってこのルールを追う事だけに気を取られていては芝居にならない。

そこで重要になってくるのはやはり「役がどれだけ己の身体に落とし込まれているのか」であり、役者にとって全ての土台である自分の役さえ身体に落とし込まれてさえいれば、後で演出からどれだけルールを追加されたとしても投げ返す事は可能だと思う。

そのための準備として今自分が行なおうと考えている、役について明確にしてゆきたいものが、

●趣味嗜好
●身体的特徴(癖、姿勢、呼吸など)
●言語感覚(言葉の選び方、一人称、口調、癖など)から見た思考の性質
●書かれている台詞一つひとつを発するに到るまでの動機付け
●作中での身体状況
●現在に到るまでの歩み(経歴、印象深い過去の出来事、昨日や今朝の様子など)
●人間関係(家族、恋人、友人、仕事など)

であり、また、他の要素としては、

●役の職業
●本編で起こる出来事
●電車車内という空間

についてを徹底的にリサーチしてゆこうと思う。

しかし、以上に挙げたものはあくまでも役に取り組むための予習・準備でしかない訳であって、これらを具体化させた上でそこに稽古場での閃きや発見を加えながら、役を練ってゆく事が大切になってくる。
さらに、ここに共演者、空間(劇場・美術など)、演出、効果(照明・音響など)、観客などの様々な要素が作用し合いながら役も作品も生まれてゆく。

ここまで書いて再確認した。
これだけの要素が関わり合ってひとつの作品は創り上げられるのだから、その土台の部分の強度というのは外から見ていて伝わらない訳がないなと。

明日からも作品に心してかかろう。
誠実に、恐れずに、楽しみながら。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:台本から読み取れる部分の洗い出し
◆テーマ:相手を見る


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-04-21 00:57 | 稽古場日記