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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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4/13(日)『ドコカ遠クノ~』 稽古8日目

4/13(日)15:00~20:30  天候:雨のち曇り

【本日の身体状況】
●首の後ろが突っ張っている
●鼻が詰まっている
●声帯が若干荒れている

【本日のテーマ】
◆動く事を恐れない

【本日の稽古レポート】
本日は午前中にWSを行ってきたため、状態としてはだいぶよい身体の覚醒具合いではあるのだが、WSの終了から稽古開始までに少し間が空いてしまったために一度身体がクールダウンしてしまった。
稽古に取り組むためには、その日その日の体調に加え自らのスケジュールにも合わせた調整を考えてゆく事が重要なのだという事を、当たり前の事ではあるのだが、創作の過程で忘れがちな点として今日は再確認させられた。

さて、今日は新しいシーンの稽古に入った。
実は、今回自分が台詞を発するシーンの稽古自体も今日が初めて。
とはいえ、言葉を発していないだけで基本的には始めからずっと舞台上にいる役なのだが、、、
それだけに、この第一声というものは非常に難しい。
というのも、
「ここまで言葉を発してこなかった事の必然性」
「何故このタイミングでこの言葉を発する気になったかの動機付け」
の両方が同じくらいの比重でかつ具体的に説得力がなければ成立しないからだ。

<1テイク目>
言葉に対してのモチベーションの持ち方に多少の迷いが見えたためか、第一声を発する事への説得力に中途半端さが見られてしまう。
<2テイク目>
藤田君と話しつつ、試しに自分の役にひとつ大きな設定を具体的に設ける事にしてみた。それが功を奏したのか、1テイク目とは比較にならないくらいに説得力のある会話へと発展した。
<3テイク目>
今度は自分の言葉に対し、相手役である彩乃ちゃんが非常によいリアクションを返してくれたので、お互いの間に流れている空気が充実したものと変化した。お互いの意思と意思の循環がうまく機能し始めたのだ。その証拠に、観ていた藤田君の反応というか集中力が一気に強まっていた。
<4テイク目>
今度は前回のよい流れを無意識のうちに追ってしまったせいか、前回に比べて多少空気感が薄まってしまった。お互いに新鮮な反応ではなくなっていたのがよく分かった。

今日の自分のシーンの稽古はこのような転がり方をしてゆき、その結果次回このシーン稽古を行なうまでに解消すべき宿題も明確に残った。
「再現性」を高める事というものはやはり難しいものだなと痛感したが、別に悲観する必要は全くないと思う。当面は自分の役が行なう行動への動機付けをもっと明確にしてゆくところから始めてみようかと。

本日の稽古は早めに終わったのだが、自分は居残りで現在執筆に行き詰まっている藤田君と今回の作品について色々と話してみた。
なかなか突破口が見出せない現状ではあるものの、目の付け所としては確実に素晴らしいものがある作品なので、きっかけさえ掴んでしまえばきっとその後はうまい具合に事態は転がってゆくのではないかと。

その実現のため、自分も最大限の努力をしてゆこうと思う。

明日、自分は稽古NGのため次回稽古場日記の更新は明後日となる予定です。


【次回稽古への宿題とテーマ】
◆宿題:自分の役の一つひとつの行動に対する動機付けの具体化
◆テーマ:空間の一員である事に対する意識の強化


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-04-14 01:19 | 稽古場日記