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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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8/27(月) 『方丈の海』本番3日前

8/27(月)20:00~22:30 @10-BOX box-1

【外界への印象】
《天候》
●曇り
・暑いけれども、少ししっとり
《空間》
・半解放状態のため、音が返ってくる訳でなく、自分の耳には自分の声が聴こえてきにくい
・しかし、客席には舞台上で感じているほどに声が聴こえていない訳ではない
・空間がそこまで広いわけではないが、今回の美術の性質も手伝ってか、客席から観るとかなり遠くに感じる
・足音(床面の軋みなど)が結構響く
・妙な落ち着き感がある

【稽古前の身体状況】
・右腰がかなりかーっと痛む
・そのせいなのか右側へ身体が傾いでいるような感じがする
・両足のふくらはぎがぱんぱんに張ってる感じ
・喉が少しいがらっぽくて、咳が出る
・首の後ろの奥の方が僅かに痛む

【今日のテーマ】
◆これまでの稽古を信じ、手放してみる

【ふりかえり】
美術もほぼ仕込み、環境的にはほぼ本番に近い状態で、今日は諸々の確認作業をしながらの稽古を頭から流して行っていった。

やはり最も気になるのは声のこと。
今回は、美術の関係で空間が密閉された状態ではないので、どうしても普段の上演時とはかなり勝手が違う。

それもそのはず。
密閉された空間であったら自分の耳に返ってくるはずの自らの声が返ってこないのだから。
しかも、つい先日まで稽古してきていた卸町イベント倉庫は、こことは全く逆で反響があり過ぎるくらいに声が自分の耳に返ってくるような特性を持っていた空間であったので、そのギャップに戸惑うのも当然のことだと思う。

だから役者陣も(自分も含め)、台詞を発する際の声がこれまでの稽古時とはかなり変わってしまっている。
それは、返ってくる声が少ないがために無意識のうちに自らの内側へと響きの位置を持ってこようとし、結果、喉を詰めた状態で声を出してしまうことへと繋がってしまっているためだ。

しかし、客席から舞台上で話している声を聴く限りでは、舞台上で感じているほどに声が聞こえてこない訳ではない。
なので、多少不安はあるかもしれないけれども、勇気を持って自らの外側に声の響きを持っていった方がいいと思う。
自分の中に響きを持てばたしかに充実感は持てるかもしれないけれども、しかし外側の人間からしてみればその人の中に音が篭ってしまっているようにしか聴こえないからだ。

たぶん、そんなに音が届いていない訳ではない、ということの実感さえ持てればこの問題は解消できるかとは思う。
なので可能な限りあの空間内に身を置くようにして、感覚を徐々にでいいから慣らしてゆくようにしたい。


この他にも出ハケの位置の変更など、これまでの稽古で創ってきたものをこの空間に持ち込むために必要な修正箇所は、一つひとつ確実にやっつけてゆきたいと思う。

まだ時間は2日間ある。
なので決して焦らず、手を付けられるところからしっかりとクリアしてゆくようにして、この残された時間を最大限活かして初日へと臨めるようにしようかと。

【備忘録】
・小節の初登場のシーン、かなり導線が変わったのでその段取りをちゃんと自分のものにできるよう考えておく。創り手の都合だけは絶対に見せないように、そこへ必然性を持たせられるように。

・衣装・小道具の置き場所を、今日の通し稽古にてしっかりと決めておく。そのためには共演者全員の裏の動向を把握しておかねばならないので、自分のことだけでいっぱいいっぱいにならないよう冷静に目の前の事態に対処してゆくことを心がける。

・コロスの時の声がまだよそ行きの声で、どうも血が通っていない気がする。もっと自分の中を揺さぶっていってそれを音として反映させてゆくように意識して臨むようにする。

明日は通し稽古です。

【明日に向けて】
◆宿題…空間の特性とこれまでの稽古での積み重ねの刷り合わせ
◆テーマ…深い呼吸


横山 真
by yukinone_makoto | 2012-08-28 14:35 | 稽古場日記