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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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7/13(金) 『方丈の海』稽古35日目

7/13(金)20:00~22:30 @卸町イベント倉庫

【外界への印象】
《天候》
●曇り
・服がベタつくように感じるほどじめっとしている
《空間》
・空気が濃い気がする

【稽古前の身体状況】
・左肩がかなり傷む
・腰も伸ばすとぴきっとくるように傷む
・右足首の内側も若干傷む
・肩の痛みに連動してか、首が前に出てしまっている感覚
・少し熱っぽい

【今日のテーマ】
◆どっしりゆったり軽やかに

【ふりかえり】
今日の稽古は、ここ近年でも最低と言っていいような不甲斐ない出来であった。
その要因もはっきりしていて、それは、左肩の激痛をはじめとした身体の各所の故障に気を取られ、満足に集中もできないままに稽古を行ってしまったためである。

アップそのものはいつもよりも早めに稽古場入りをし、なんとか肩の方はある程度動かせるような状態にまで持っていけたのだけれども、しかしそれにアップの大半の時間を費やしてしまったため、身体そのものを高めるところまでは至らせることができなかったことが響いてしまったのだと思っている。
不安のある箇所への対処に追われ、本来のアップ時に必要になってくるはずの準備にまで手が回らなかった、という訳である。

ただでさえ身体そのものの方も今ひとつ調子が優れない状態でもあったため、あらゆることが後手後手に回ってしまっていた。

これは本当に悔しいことではあったのだけれども、しかし、転んでもただでは起きないのが自分のポリシーであるため、そんな中でも今のこの自らの状態を利用して発見を見出そうと試みたのであった。
それはどういうことかといえば、今のこの、はっきり言ってボロボロである自分の身体の状態に任せて芝居をしてみたらどうなるだろうか、と考えたのである。
但し、他の役であったならそんなことは決して行わなかったであろうが、しかし今回の小節という役に関しては、今の自分の身体の状態でも足りないくらいにボロボロな身体を背負って生きている役であるため、こういうアプローチもありかなと、そう思った訳だ。

まあ、結論から言えば、そんな安易なロジックが成立するのであれば俳優は苦労しないよな、ということをつくづく実感させられたのであった(苦笑)
がしかし、それと同時に、その安易なロジックが成立しなかった原因を探ってみることで、小節という役に向き合うにあたって何が重要であったのかがうっすらと見えてきたため、結果オーライとはいえ、このアプローチを試してみてよかったなと思っている。

結局のところ、創作においては何が幸いするのかなんてわかったものではないのだなということを再確認させられた気がする。
それだけに、一見愚かしいように見えるようなことでも稽古の際にはチャレンジしてみることがとても重要なことなのだなということが、よくわかった。
今後も、度重なる失敗を恐れずに、どんどんと攻め続けてゆくようにしたい。


また、身体の方もいち早く本来の調子に戻さねばならないなと思う。
石川さんが明日の稽古を急遽OFFにしたのも、今の自分のこの調子が無関係であるとはとてもじゃないが思えない。
それだけに、しっかりとこの休みを利用して、次回の稽古までには調子を整えておくようにしたい。

【備忘録】
・ラストのカイコーとのぶつかり合いのシーン、自らの行動と、自らの台詞、そして相手はどのような状態になっているのか、などについてを的確にジャッジできるような冷静さが必要になってくる。今の勢いで突っ切るようなやりかたのままではいつか壁にぶち当たってしまうと思う。というか、もうぶち当たっている。今日の稽古で行ったことや見えてきた課題などについて、一つひとつふりかえりつつ、次回の稽古までに解消できそうなものは解消させ、そうでないものでも整理できるものは整理しておくようにしておく。

次回の横山の稽古参加は7/16(月)になります。

【次回(7/16)稽古に向けて】
◆宿題…徹底した身体のケア
◆テーマ…とにかく没頭


横山 真
by yukinone_makoto | 2012-07-14 01:56 | 稽古場日記