演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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5/27(日) 『方丈の海』稽古8日目

5/27(日)17:00~21:00 @10BOX box-3

【外界への印象】
《天候》
●晴れ
・風もすっきりしていてたぶん数字上の気温よりも涼やかな気がする
《空間》
・視覚的印象:やっぱりどうも距離感が掴みにくい感覚がする
・音:空調の音に声が吸い込まれてしまう感じ
・その他:とにかくむわっとして暑い

【稽古前の身体状況】
・喉がいがいがして変な咳が出る
・首の左側の筋が痛くて、そこが原因か少し頭痛もする
・左腰が張っていて、身体が変に右側へと傾いでしまっている感覚
・腹がきりきり痛む
・鼻が詰まって口呼吸気味に

【今日のテーマ】
◆目の前の存在を、しっかり感じる

【ふりかえり】
今日は稽古時間も長かったこともあり、だいぶ腰を据えての稽古ができた。
まあ、別に気にしていたつもりではなかったのだけれども、やはり限られた時間の中でしかやれない、と思いつつの稽古よりも臨む際の精神的な余裕がまるで違うんだなということが自分でもわかった。

きっと、短い稽古時間の日には短いなりの臨み方で、長い稽古時間の日には長いなりの臨み方で稽古へは挑んでゆくとよいのだろうなと、そんなことを思った今日の稽古だった。
例えば、短い時間の日にはより高い集中力で今の自らの芝居の精度を高めることを主目的に据えて稽古へと臨み、長い時間の日には敢えての失敗も恐れずにとにかく色々と試すことを主目的として稽古に臨む、といったように稽古時間によってスタンスの取り方に変化を加えつつ稽古に取り組んでみることで、より稽古時間の活かし方も拓けてくるのではないかなと、そんなことを思った訳だ。

とはいえ公演までの期間の変化によってそれも流動的になってゆくのだろうけれども、とりあえず当面の間は、そういうスタンスの取り方で臨んでみてもいいかなと思う。
まあ、違うなと思えば改めればいいだけのことだし、やるだけやってみよう。


さて、そんなこんなで今日の稽古。

色々と試してはいるものの、なかなか掴みきれないもどかしさの連続ではあるが、ここが我慢のしどころだということもわかっている。

はっきり言って、今の自分のこの役との向き合い方は周りから見ればかなりじれったく、きっと役作りの定石から見てもだいぶ見当外れのことをやっているように見えるかもしれない。
けれども、自分の中では今回のこのやり方には自信を持って臨んでいるし、不安も全く抱いてはいない。

そもそも、演出である石川さんのオーダーにただ応えるだけ、という関係では、創作の過程でお互いに驚きが生まれないと思うのだ。
ましてや芝居創りの定石のようなもの(そんなものが存在するとも思えないのだが)に沿って稽古し創ってゆく、なんてことを、特に今回のような作品で行っていいのか?という想いも自分の中には強く抱いている。
そんな先の見えているような、どういうものが生まれるのかがある程度保障されているような創作姿勢の中から生まれてきたものを、「震災と真正面から向き合って創りました!」と胸を張って上演できるのだろうか?

自分には、そんなことは絶対に耐えられない。
だからこそ、安易なところへと走りたくはないのだ。

自分自身でもこれからどうなってゆくのかがわからないようなところから次の一歩を踏み出したい。
そして、創作現場では相手役と、演出と、そして本番では相手役と、観客と、それぞれに驚きを相互に与え合えるような関係を築きたい。

それは別に突拍子もないことをやることとは違う。
もっと本質的な部分での驚きを引き出し合いたいのだ。
もしかするとそれはそれぞれの立場の人達が自分自身にすら驚いてしまう瞬間も生まれるくらいのものをやりたいのかもしれない。

途方もないことをやろうとしているのはわかっている。
が、それくらいのところを目指さなければ、今回のような作品に挑む意味がないと思う。
「いい作品」どまりだなんて絶対に嫌だ。


それに、今日のラストで少しだけやってみたけれども、別にテクニカルな部分で対応しようと思えば今すぐにでもそれなりの形(声量や動きなど)の芝居はやれるのだ。
でも、実際にやってみても感じたことなのだが、そのアプローチの仕方では結局のところただただそれっぽいだけになってしまうし、何より横山真という人間でなくてもいいような取替え可能な芝居に仕上がってしまうことが目に見えている。
すぐにこなせるということは、そういうことだと思うし、だからこそ、安易なところでやりたくはないのだ。

これからも生みの苦しみからは逃げることなく、最後まで、自らの信じる道を貫いてゆきたいなと思っている。
もちろん、ただ貫くだけではなく、それをちゃんと形にせねばそれは単なる我儘でしかないのだということは肝に銘じておかねばならないことではあるのだが。

【備忘録】
・石川さんに言われた通り、重心のことを今の10倍以上意識して立つようにする。おそらく意識するだけでは足りないだろうから、メソッドでも何でもいいので身体へ対しても何かしらの働き掛けをおこなってみるようにしてみる。

・新たなシーンの稽古を進めてゆくうちに、以前演出をつけられた小節の居ずまいに少しずつ無理が出てきているように感じる。この変化に身を委ねてみるべきなのか、それとも新たな切り口を見い出すべきなのか、或いは元の居ずまいのままでいられるためにはどうしたらいいのか探ってみるべきなのか、考えてみる。

・ここまでに創ってきたシーンの動きをもう一度整理する。段取りを成立させるための、創り手の都合で動いてしまっている少々意味不明なところがあるので、そこをちゃんと自らの生理に落とし込む作業を行っておく。

次回の稽古は5/29(火)になります。

【次回(5/29)稽古に向けて】
◆宿題…身体のケア
◆テーマ…重心など、小節の身体性を強く意識して臨んでみる


横山 真
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by yukinone_makoto | 2012-05-28 00:06 | 稽古場日記