演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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5/4(火)『しゃぼんのころ』 稽古14日目

5/4(火)18:00~22:00 @西荻南区民集会所

【外界への印象】
《天候》
●晴れ
・むわっとするのに空気自体はカラカラな感じ
《空間》
●西荻南区民集会所
・視覚的印象:何故か昨日ほど雑然としている印象はなかった
・音:空調やら水道管?の水の音やら、意外と色んな音がしているのに気付いた
・その他:やっぱり空気が濁っていてきつい

【稽古前の身体状況】
・昨日よりかはマシだが、喉や鼻などの粘膜がまだ荒れている
・首が凝り過ぎていて、動かす度にぎしぎしいう
・全身の感覚がバラバラで、自分自身でもひとつの身体だとは思えない
・視野が極端に狭い
・外界からの刺激に対して過敏になっている

【今日のテーマ】
◆肚を決めて

【レポート】
今日は、自分のシーン稽古自体は行われなかったものの、外から他の人の稽古を観ていて色々と参考になることが多かった。
たぶん、今のような悩みに直面していなければこのような見方はしていないし、「台詞を憶える」などという芝居における初歩中の初歩のことについてここまで考えるようなことはなかったと思う。
そういう意味では、この今の苦しみは後々の自分に大きな収穫をもたらしてくれるのかもしれない。
しかしまあ、そう言えるようになるためにはまず今のこの状況をどうにかせねばならないのだが(苦笑)

とりあえず明確になってきたことは、昨日も書いたように憶える手段によって出力のされ方が違ってくるということと、台詞の入り具合いにはいくつか段階があるんだということ。

台詞の憶え方として、今ぱっと浮かぶものでは、

●文字で
●音声で
●イメージで
●感情で
●感覚で
●視覚と連動させて
●動きと連動させて

といったところか。

まあ、どれも一長一短のある入れ方ではあると思う。

文字で憶えれば、今の台詞がそのシーンのどのあたりの台詞なのか把握することができるけれど、それは一歩間違えれば先読みにも繋がってしまうし、生々しさも損なわれてしまいかねない危険を孕んでいる。
が、音声を含めた感覚的な要素で憶えたとすれば、順番でないと台詞が出てこないはずなので、芝居の生々しさはこちらの方が上なのだろうが、ひとつつまづくとそれ以降が崩れてしまう。
イメージで憶えた場合は、言葉の真実味は非常に備わるだろうが、言葉の正確さは損なわれてしまいがちだ。

たぶん、ここら辺の特性をしっかりと踏まえて入力をしていかないと、台詞の正確さを求められているのにイメージで憶えてしまったり、生々しさを求められているのに文字で憶えてしまったりと、ちぐはぐな入出力の関係になってしまうんじゃないかなと思う。

だから、今の自分には何を求められているのかによって、台詞の入れ方を変えてゆかねばならないのかもしれない。

ただ、そうは言ってもこれは台詞を憶える入り口の際の話で、たぶん、最初に採った憶え方がどのような形であっても、台詞の入り具合いの段階が上がってくれば最終的に到るであろう地点というのは同じなんじゃないか、とも思う。


自分が考える、台詞の入り具合いの段階としては、

■一人で言える
■相手と合わせて言える
■色々な言い方(例・感情を変えて、物真似しながら、など)でも言える
■何か違う作業をしていても言える
■言葉を手放せる(その状況になれば自然と言葉が出てくる)

という感じ。

最後の「言葉を手放せる」という段階まできて初めて「身体に落とし込まれた」と言えるんだと思う。
そこまで到ってなければ、それはまだ「憶えている」だけのものでしかないということだ。

今までの経験上、台詞が完全に自らの身体に落とし込まれたなと実感できている時というのは、出力の仕方を状況に応じて選べていた気がする。
いや、選ぶというか、状況に応じて身体がどの出力が最適なのかを瞬時に判断して、「反応」できていた。

だから、今のように入力だの出力だのということで悩んでいるのは、まだ台詞が完全に身体に落とし込まれていないから、ということなんだと思う。
ただ、今のような台詞を渡された先からどんどん入れてゆかねば稽古にならない現場である時には、ここの入出力の仕方についての交通整理をしておく必要があるんだと思う。

また、これまで自分は台詞憶えが悪いと思い込んでいたが、もしかするとそれは、この入出力の回路の繋げ方が下手なだけだったのかもしれない。
だからその時々によって、台詞の入り具合いにムラがあったんじゃなかろうか。

なので、ちょっとそこら辺を踏まえて今後は台詞と向き合ってみようかと思う。


なお、ここで書いたことは全て、昨日今日の稽古を経た上で導いた見解なので、当然のことながら穴だらけの拙い理論であり、かなりこじつけてもいると思う。
が、ここをうまく解き明かすことができたなら、きっと今後の自分にとってもかなり大きな発見に繋がることはたしかなので、また改めて追究してゆきたいなと思う。


次回稽古は5/5(水)になります。

【次回(5/5)の稽古に向けて】
◆宿題…今あるシーンの前後をもっと具体化させる
◆テーマ…肚を決めて

横山 真
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by yukinone_makoto | 2010-05-05 00:14 | 稽古場日記