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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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1/20(水) 『たゆたう、もえる』 稽古17日目

1/20(水)18:00~22:00 @青少年学習センター・和室

【外界への印象】
《天候》
●晴れ
・暖かさのせいだろうが、空気が柔らかい
《空間》
●和室
・視覚的印象:実際には明るいはずなんだけど、何故か印象は暗い
・音:乾いた音
・その他:喉が渇く

【身体状況】
・首が短いような感覚がする
・重心が定まりきれない
・呼吸も浮いてる
・気付くと下を見がち

【今日のテーマ】
◆ネガティブに蓋をしない

【レポート】
なにかこう、しっくりこない気がして仕方がない。
というより、そんな「しっくりこない」という感じ方をしている時点で、その場に没頭できていないことの証明なんじゃないか。

「今いいな」とか「あー駄目だわこれ」とか、そんな風に言葉にしてしまえば、もうそれは過去のことを省みているだけでしかない。
舞台上にいながらの自己評価なんてものは、はっきり言って自らの芝居の足を引っ張るだけの行為である。


芝居中は、言葉なんて振り切ってしまえ。

自らの現状を言語化させることで得られる安心感から何かが生まれてくるか?
目の前の相手や「今」という時間よりも自らの現状を把握することの方が大事なのか?
それ以前に、自らの現状をいちいち言葉にしながら自分は生活しているか?

こんなことは少し考えれば分かることだろう。
だったらなんでこんなことになってしまうのか。

まあ、頭で分かっていても、実際にその通りにするのは難しいことなのかもしれない。
しかし「難しいから」で済ませていては、いつまで経っても前へ進めやしない。

半端はするな、徹してみろ。
まずはそこからだと思う。


まあ、なんだか最近は抽象的なことばかりだったので具体的な反省点もいくつか。

◆現時点でそうたのシーンがあさと関わっているシーンしかないのも影響しているのだろうが、あさ以外の人間関係が見えてこない。今のままではたぶん観客から観ていて、そうたがあさ以外の人と話している姿が想像し辛いのではないかと思う。というよりも、シーンに出てきている時以外のそうたの姿が今のままでは想像できない。作中の姿はその役の一部の姿であるはずなのに、作中でのそうたの姿とそうたの全人格とがイコールで結べてしまう。

◆台詞の発し始めのモチベーションが不十分な時に、台詞を発しながら感情の帳尻合わせをしてゆく癖をどうにかすべき。そもそも思ってないのに言葉を発するな。それは役者の嘘でしかないのだから。

◆やっぱり目線の動きに無駄が多い。役として目を逸らしたり挙動不審になったりするのならいいのだが、そうではない動きが多過ぎる。特に、間を埋めるために目線をそれっぽく動かす癖は気を付けるべき。

◆たまにだが、意識のフォーカスを自分の内側に引っ込めて、相手関係なしで自分の都合のよいリズムにやりとりを調整しようとしてしまうことがある。そんなに自分のリズムが好きなら一人芝居でもやっていればいい。せっかく相手がいるのだから、多少自分にとっては都合が悪いリズムであっても飛び込んでみて、そこで生まれてくるものを味わってみた方が遥かにクリエイティブだし、楽しいと思う。


まあ、こんなところか。

次回の稽古は1/21(木)になります。

【次回(1/21)の稽古に向けて】
◆宿題…全ての役と関わった時のそうたを妄想してみる
◆テーマ…没頭


横山 真
by yukinone_makoto | 2010-01-21 00:38 | 稽古場日記