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演劇家・横山真が己の表現の追求・具現化のために発足したプロデュースユニット。生(LIVE)の表現にこだわり、演者から発せられる音・熱・呼吸・視覚的印象などを五感+αで感じられる作品創造を目指す。


by yukinone_makoto
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11/3(月)『ブルーとベリーの小さな惑星』 楽日ソワレ

11/3(月)17:00~
マームとジプシー 『ブルーとベリーの小さな惑星』 楽日ソワレ @STスポット

とうとう千秋楽。泣いても笑ってもこれで最後である。

マチネからの休憩中に鼻炎用の薬を服用してみたのだが、そんなにすぐに効くはずもなく、体調的にはマチネよりも悪い状態に陥っていた。
しかし本番中の集中力は、全ステージ通じて最も高かったのではないかと思う。
とにかく目の前の事だけに集中できていて、思考が先回りも後悔も一切する事ないままに、ひたすらに“今”とだけ向き合えていた。

それは何の影響なのかは分からなかったが、この回はもう、作品の出来云々とかいう次元ではないところで時間が流れていたように感じた。
なんというか、舞台上も客席も、全てに一体感が感じられて、何ともいえないグルーブ感に空間全体が包まれていた。
自分にとってはそれがとてもポジティブな感覚を与えてもらえていたように感じたのだが、今になって冷静に思い返してみると、かなり細かい部分でのミスは多かったのではないかと思う。
しかし、そういった些事を一切気にさせない密度の濃い空気が確かに舞台上に存在していた。

自分にとっても、このような感覚は初めての経験であった。
今回のメンバー一人ひとりのこの作品に対する想いの強さがそうさせていたのだろうか。
とにかく不思議な体験だった。


これで『ブルーとベリーの小さな惑星』は全ステージを終えた訳だが、初日を開けるまでの不安と重圧に見合うだけのものをどのステージでも生み出せていたのではないかと思う。
ステージ毎で作品の完成度に多少のムラは見られたものの、確実に『ドコカ~』の時より安定してきてはいる。
だからこそ、これに甘んじる事なく、より高みを目指して今後も成長し続けてゆきたい。
個人としても、団体としても。


横山 真
by yukinone_makoto | 2008-11-06 22:35 | 出演レポ